われわれの言語の体系では、原理的に、存在を記述できません。

というのは、差異の線が、存在する、という平面の上にだけ引かれているからです。

言葉とは、差異でした。

ですから、言葉は、存在を記述するとき、そのときに限り言葉ではなくなります。

差異の線が存在という平面の上でのみ引かれるために、存在する、ということに対し、

言葉が区別する差異を持たないからです。

言葉が差異であれば、差異を持たない言葉は、もはや、言葉ではありません。