無の記述は、どうしても混乱を従います。
無は存在する、無は存在しない・・・、主語と述語での記述がうまくいかないからです。
無が存在すれば、存在しないということが存在します。
無が存在しないのであれば、存在しないということが、ともすれば、存在しなくなります。
記述は混乱を極め、やがて、言葉はその面影を失います。
無ということそのものが、存在しない、ということを表しますから、存在しないという
ことに対して、存在するも存在しないもありません。
述語で、その存在を記述できない対象が、無です。
存在しない、ということと、存在する、ということの二律背反を考えます。
存在する、ということが、残されます。
無と有の、有が残され、存在は存在します。
無と有の論理として、そして、その論理が存在の正体としてです。